ニューヨークのコンドミニアムを契約する際の手順

お役立ち情報

先日ニューヨーク賃貸事情の記事をアップしましたが、今回はその繋がりで、私が経験したコンドミニアム(分譲タイプの物件)を契約する際の手続きの流れを紹介していこうと思います。

コンドミニアムは通常の賃貸物件とは手続きの流れが異なってくるので注意が必要です。コンドミニアムの物件によっても手続きに違いが出てくる場合があるので、一般的な流れとして読んで頂けると嬉しいです。

目次

物件探し


通常の賃貸物件(特に大手の管理会社所有の物件)はアパート内にリーシングオフィスという場所があり、そこでリーシングエージェントと言う人に建物内の部屋の案内をしてもらうケースと、ビル所有者が雇っている外部の不動産会社のブローカーに案内してもらうケースに別れます。

コンドミニアムの場合は、お部屋の家主が自ら入居者を探すケースと、外部の不動産ブローカーと契約し、ブローカーが部屋を案内するケースに別れます。ほとんどのコンドミニアムの物件は家主がブローカーを通して入居者を探す場合がほとんどとなります。

不動産会社を介して物件の契約をする場合、不動産仲介手数料と言う費用(通常年間家賃の15%)が発生してしまいますが、幅広い物件を見せてもらえる事、また手続きのサポートもしても貰えるので、特にコンドミニアムの物件で契約する場合は、不動産会社を通す方がスムーズと言えます。

申し込み

コンドミニアムの物件で気に入ったお部屋が見つかった場合、家主さん側に申し込みをします。
その際、雇用の有無、収入、会社名や学校名、契約期間、クレジットヒストリーの有無(スコア含む)などの諸々の情報が必要になります。
家主さんによっては、会社からの雇用証明(学生の場合は在学証明)、銀行残高証明、クレジットスコアが記載されている書面などを提出する様言ってくる方もいるので、事前に準備していた方がスムーズです。

また、自分が契約に際して望む条件(途中解約を入れて欲しい、家賃を$○まで下げて欲しい…など)に関しては、申し込みの時点で伝えた方が良いかもしれません。(契約書が出来上がってからあれこれ変更をお願いするとあまり良い印象ではないですよね)  

諸々の条件で家主さんからOKが出たら、契約書が作成されます。

契約書の確認


契約書が発行されたら、きちんと内容を確認しましょう。
基本的に契約書面はどこのコンドミニアムも同様の書面が使用される場合が多いので、書面の内容の変更はできない事がほとんどです。

仮に新たに追加条件(途中解約など)などがある場合は、補足条項の書面(Rider to Lease)が作成されます。通常契約書面の一番最後に別書面でアタッチされる物で、そこには家主さんが追加で記載したい内容や、入居者さんが追加で記載したい内容などが記されます。契約書面本体も含め補足条項に関してもきちんと確認する必要があります。仮に希望した内容が記載されていても、別に家主さんが追加した内容が自分にとって不利となる場合もあります。

また、コンドミニアムで使用される契約書面本体には、場合によっては家主さんがお部屋を売った場合、入居者は出ていかないといけないという様な内容や、家主さんが支払うコモンチャージ(管理費)が上がった場合、家賃が上がるなどの記載されているケースがあります。通常は本体書面の内容は変更できないケースがほとんどですが、この様な内容を書面に見つけた場合は、この部分を削除して貰えるか確認する事をお勧めします。家主さんによっては問題なく削除してくれます。削除してくれない場合は、それでもお部屋へ入居したい場合は、入居中に出て行かなくてはいけないリスクも想定して契約する形となります。また、削除してくれた場合でも、念の為、補足条項にこの部分が削除されているという様な文面が記載される様お願いするのが良いと思います。

日系の不動産会社を通す場合は、上記の内容は把握しているケースが多いので説明があるかと思いますが、仮に不動産会社を通していても、契約者はあくまで「あなた」となりますので、契約書面の確認は必ずしましょう。

契約内容の注意点として、必ず知っておきたいのがお部屋の内覧に関してです。
ニューヨークの物件では通常契約終了日の60日前よりお部屋の内覧が開始されます。

そうです👍🏻
居住者がまだお部屋に住んでいる状態で次の入居者への内覧が始まるんです。

これは通常の賃貸物件でも契約書面に記載されているケースが多いですが、通常の賃貸物件では記載されていても、現在の入居者が退去するまで内覧をしないでくれるケースも多いです。

しかしコンドミニアムは別です🙅🏻‍♀️

内覧はほぼ確実に行われます。これは補足条項に必ずと言って良いほど記載されている内容です。通常は24時間前通知で、希望する日に内覧を行っても良いか確認はありますが、特別な理由がない限り従わない場合補償金が戻ってこないケースもあります。これは内覧の日に入居者がお部屋に居ない状態でも行われるので、慣れていない日本人だと家主さん側とトラブルになるケースも度々あると聞いた事があります。
又、たまに契約内容に24時間通知が必要な旨の記載がない場合もありますので、契約内容を確認する際は内覧が最低でも24時間前通知である旨が記載されている事も確認しましょう。

もう1点注意事項です。

契約書面が発行された時点では、まだお部屋はマーケットから完全に下されている訳ではありません。

家主さんのブローカーはバックアップと言って、仮に契約がダメになった場合を想定して、別のお客さんへの内覧を続けている可能性があります。もっと良い条件の入居者が見つかった場合、「やっぱり契約はなかった事に」なんて事も考えられます。
入居者及び家主さん両方が契約書に署名するまでは安心できないんです。

申請書、契約書を管理会社へ提出→入居審査開始

「入居者、家主さんが契約書面を署名した時点で契約が完了して入居ができる」と勘違いされている方が多いですが、それは間違い。

契約書面に両者(入居者と家主さん)の署名が完了し、同時に申請書への署名も終わり、その他諸々の必要書類&費用を管理会社へ提出した後、入居の審査が開始されます。審査で承認が下りないと入居できないんです。

契約書とは
約7ページくらいに纏まっている契約書本体といわれる書面です。

申請書とは
物件によって異なりますが約20ページ程の申し込みの為の書類です。入居者の情報、家主様の情報、管理会社の規約などがまとめられている書面で、この書類にも署名が必要。

必要書類とは
物件の管理会社によって求められる書類は異なる可能性がありますが、通常は、写真付きの身分証明(パスポートのコピーなど)、ビザなど米国での滞在を証明できる書類、学生の場合、留学先からの在籍証明やオファーレター、英文雇用証明書、英文預金残高証明書、英文の給与明細、英文の源泉徴収など。

費用とは
コンドミニアムは通常の賃貸物件と比べて申し込み費用が高額です。
申請費用、信用調査費用、move in fee、move out fee、move in deposit、move out depositなどです。金額は物件によって異なるので、申し込む前にある程度の費用はいくらになるかブローカーに確認してください。
※不動産会社を通している場合、基本的に不動産会社への仲介手数料の支払いもこの時点で済ませます。

上記全てを管理会社に提出後、審査開始です。※仲介手数料は不動会社へ支払います

疑問点

1.契約書に署名してるのに、そこから審査だなんて普通なの? 

はい。通常契約書面後すべての書類、費用を管理会社に提出してから審査が開始されます。

2.審査にで拒否される事ってあるの?

100%ではないですが、通常犯罪歴や申請書の内容に虚偽などがない限り、審査に取らない事はほぼないそうです。

3.万が一拒否された場合、申請費用とかは戻ってくるの?

申請費用や信用調査費用に関しては戻ってこないと聞いた事がありますが、仲介手数料は基本的に戻ってくるそうです。
ただ、虚偽が理由で審査が降りなかった場合などは、戻ってこない可能性があります。

4.審査期間ってどれくらい?

通常2週間〜4週間前後程度です。

5.契約開始日は2週間後です。もしそれまでに審査が下りなくても、契約開始日にはもちろん入居できますよね?

できません。審査が下りるまで入居はできないので、時間に余裕を持って行動しましょう。
仮に契約書面上に記載されている契約開始日に入居ができなかった場合は、承認が下りた日から家賃が発生しますが、場合によっては承認の連絡がその日の午後に来る可能性もあるので、この場合、その日にすぐ入居は難しい可能性が高いですよね。(アパートのシステムに名前がまだ登録されていない可能性なども考えられる為)
ですので、家賃発生日の詳細に関しては、契約の際に家主さん側と認識が同じである様きっちり話をして置く必要がありますね。

6.契約書面に記載されている契約日より先に承認がおりました、入居できるんですよね?
できません。契約開始日より前に管理会社からの承認が下りた場合でも、入居ができるのは契約開始日からです。

7.審査が承認される日って事前に分かりますか?

分かりません。承認のメールが届いた日が承認された日となります。

8.今日承認が降りたんですが、短期物件の契約を延長しています。入居日を遅らせる事ってできるの?

家主さん次第です。基本的に入居日を遅らせる事はできると思いますが、家賃は承認が下りた日(もしくは契約開始日)から発生する可能性が高いです。
家主さんの立場としてはすぐにでも家賃が欲しいと思います。契約開始日よりも審査が承認された日が後になった場合は尚更です。

9.短期物件の家賃も発生するし、長期物件の家賃も払わないといけないなんて、そもそも承認が下りる日が事前に分からないなんて…。誰か責任とってくれるんですか?

こればっかりは難しいです。家主さんと交渉する必要がありますね。

10.管理会社に審査を早めて貰える様お願いできますか?

通常、一旦書類を提出すると、外部からのコントロールは一切できなくなります。これは不動産会社のブローカーや家主さんも一緒です。状況確認はできますが、審査を早めるなどの調整はできません。しつこく状況確認したり、早めて貰える様お願いする事は逆効果になる事もあるとか。
管理会社を敵に回すと、より審査が遅くなる可能性もあるそうなので、確認する際はやんわり聞く必要がありますね。

審査が下りると管理会社から承認の連絡がメールが届きます。(不動産会社を通している場合は不動産会社経由で、通していない場合は直接連絡があります)

承認が下りたら通常管理会社からアパートの管理人(スーパーと言います)へその旨が伝えられ、管理人よりアパートシステムに名前が登録された時点で入居が可能となります。承認が下りたらアパートフロントデスクへ名前が登録されているか確認しましょう。

入居の準備


承認が下り、入居が決まったら引越しの準備です。鍵の受け渡し日時を確認しましょう。

通常ドアマンが居る様なアパートは、事前に引越しの際に使用するエレベーター(サービスエレベーター)の予約が必要になります。
入居日が決定しても、その日にエレベーターが予約でいっぱいという事もありますので、引越し日を決める際にアパートへ確認が必要になりますね。因みに、エレベーターはアパートのシステムに入居者の情報が登録されるまで予約できません。

エレベーターの予約時間枠はアパートによって異なりますが、大体午前と午後と言う感じか、3時間枠などと決まっている様です。なるべくこの時間枠内に引越し時間を調整しましょう。

引越し業者を利用する場合は、引越し業者からの保険(Certificate of Insurance/COI)が必要になります。
これをアパート側に事前に提出する必要があります。提出し忘れると予約が確定していなかったり、当日荷物が運べない事もあるので注意しましょう。
引越し業者にCOIの準備をお願いしますと言えば分かって貰えると思いますが、念のためアパート側にも受け取っているかの確認(エレベーターの予約が確定しているか)をお勧めします。

入居したら

コンドミニアムに限らず、入居したらまずお部屋に不備がないか必ず確認しましょう。
特にコンドミニアムは個人の家主さんの所有物です。基本的にお部屋の付属品(エアコン、冷蔵庫、洗濯機など)のメンテナンスは家主さんがしています。
家主さんによっては管理が行き届いてない人もいるので、使えないなどの問題がある場合は入居後なるべく早く(24時間〜48時間以内)に連絡しましょう。
また、お部屋の床に傷がついているなどは写真を撮って、入居の時点の部屋の様子として家主さん側に伝えましょう。
退去後、自分がつけた傷ではなくても、証拠がなければ保証金から修繕費を引かれてしまう可能性があります。

また、付属品は家主さんの所有物となるので、仮に「入居期間中にエアコンが使えなくなった」となり、アパートのメンテナンスを呼んだとしても、「先に家主に相談して」と言われます。メンテナンスが直せる事でも家主さんの許可がないと手出しできません。

修理費用も家主が支払う(入居者に過失でない場合)為、中々連絡が取れない家主さんだといつまでも修理されない状態が続く事もあります。。

どんな家主さんかは契約の時点では分からない事が多いので、こればっかりは運ですね…。

最後に

   
ここまで読んで「コンドってめんどい!」と思った方もいると思いますが、そうなんです、コンドミニアムは色々と面倒なんです。

入居審査はもちろんですが、個人の家主さんとの契約になるので、家主さんによっては入居後も色々と面倒な事が多いのもコンドミニアムの特徴と言えますね。

それではコンドミニアムのメリットって?と聞こえてきそうなので、いくつかメリットと考えられる事を纏めてみました。

コンドミニアムのメリット

1.通常の賃貸物件よりも同様の物件家賃が低め

2.契約条件の交渉がしやすい(特に契約期間の調整など)

3.通常の賃貸物件よりも高層階の部屋や、家具付きの物件などが探しやすい

となります。
「あまりメリット多くないな…。」と思う人もいるかと思いますが、条件次第ではコンドミニアムの物件を好まれる人もいると思いますので、自分の条件と物件の契約内容を良く照らし合わせる必要がありますね。

以上、今回はニューヨークのコンドミニアムの契約に関して纏めてみました、

みなさんの参考になれば幸いです🙇🏻‍♀️